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ミディアム・グレイハウンド(英: Medium Greyhound)とは、イギリスのイングランド原産で、現在はウィペットに姿を変えた犬種である。
サイズはイングリッシュ・グレイハウンドより小さいが、それほど小さすぎるわけでもなかったので「中型のグレイハウンド」という通称であった。それがいつしかそのまま犬種名として定着してしまい現在もそのままミディアム・グレイハウンドと呼ばれている。
中世イングランドの農民は作物を野ウサギに荒らされて大変困っていたので、ウサギを狩るためのイングリッシュ・グレイハウンドを沢山欲しがっていた。イングリッシュ・グレイハウンドは足が速くウサギ狩りに優れていたが、貴族が所有している高価な犬種であったため、農民階級の人々にとっては高嶺の花だった。そこで数人がお金を出し合って数頭のイングリッシュ・グレイハウンドをなんとか購入した。それを農民が交代でウサギ狩りに使う傍ら、小型で使いやすく更に丈夫な犬種を作るために種犬にした。それの小さめの個体同士を掛け合わせてサイズを落とし、それに小型のラーチャーやロングドッグ(サイトハウンド同士のミックス犬)などを掛け合わせて作出されたのがこのミディアム・グレイハウンドである。この犬種のおかげでウサギによる作物被害は格段と減ったという。
ミディアム・グレイハウンドは改良・洗練されてウィペットに姿を変え、18世紀ごろに犬種としての姿を消した。この犬種はウィペットに転身しただけではなく、ドイツ・イタリア原産のポツダム・グレイハウンドの作出の際に輸出され、足腰強化のため掛け合わされた。そのため、現在は主に犬種としてでなく、この2犬種の先祖として名前が知られている。
ミディアム・グレイハウンドは改良・洗練されてウィペットに姿を変え、18世紀ごろに犬種としての姿を消した。この犬種はウィペットに転身しただけではなく、ドイツ・イタリア原産のポツダム・グレイハウンドの作出の際に輸出され、足腰強化のため掛け合わされた。そのため、現在は主に犬種としてでなく、この2犬種の先祖として名前が知られている。
ミディアム・グレイハウンドの容姿についてはほとんどと言ってよいほど資料が残されていない。僅かに残された資料によると、容姿はイングリッシュ・グレイハウンドと大差はないがサイズがそれの半分ほどでロース耳(後ろに寝かせるような折れ耳)・鞭のような垂れ尾でマズルがほんの少し短い、とのことである。
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