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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 削除記録 - Wikipedia の復刻版

地柴(じしば)は、古くから日本各地に存在していた地域固有の柴犬犬種のことである。


概念

かつて日本には100種ほどの固有の日本犬が存在していた。地柴はそのうちの十数種ほどを占める、柴犬タイプの日本犬のことである。山地などで猟に用いるために改良・発展・作出されたもので、狭い場所をかいくぐって駆け回るために小さな体になったといわれている。
かつて地柴は山岳地帯を中心に日本各地に存在していたが、太平洋戦争の戦火や飼い犬献上令などの大きな戦渦を被り、大半は絶滅してしまった。生き残った犬種は僅かで、更にそのうちの数種は別の地柴と統括繁殖させることで今日まで生き延びてきた。
今日一般的に「柴犬」として知られる犬種は、岐阜県の美濃柴を中心として数種の地柴を統括して生まれたものである。この柴犬はふっくらとした顔つきをしているが、全ての地柴がこのような顔つきをしているわけではない。地柴の顔つきには大きく分けると2つのタイプがあり、ひとつは柴犬や美濃柴に代表される、ふっくらした丸いたぬき顔で、もうひとつは山陰柴などの古風で渋い顔立ちのきつね顔である。きつね顔の地柴は先祖である縄文犬により近い血を持っているという。
現在地柴は極めて希少な存在で、保存会によって保護が行われている。近年地柴のひとつである川上犬が天然記念物に登録されて注目を集めているが、このほかの地柴はあまり一般的に名が知られておらず、絶滅の危機に陥っている。

地柴のリスト

ここでは確認されている地柴の犬種名をリストする。
  • 美濃柴
  • 信州柴
  • 山陰柴
  • 三河柴(三河犬とは別種)
  • 川上犬
  • 印旛犬(石州犬と統括されて山陰柴に)
  • 石州犬(印旛犬と統括されて山陰柴に)
  • 越後柴

地柴ではない柴犬

柴犬系の犬種は多いが、柴犬以外にも地柴ではない犬種・犬がいくつか存在する。

柴犬

柴犬(しばいぬ)は先にも述べたように数種の地柴を統括し、超地域的な形で繁殖・保存が行われたため、地柴には分類されない。

豆柴

豆柴(まめしば)は柴犬のサイズが小さい個体(スタンダードよりも体高が低い柴犬)で、正式な犬種ではない。健康的に固定することを試みるブリーダーも存在するが、近年の愛犬ブームに臨場した悪徳ブリーダーによる乱繁殖や偽装販売(普通の柴犬を豆柴と偽って売る)が横行し問題となっている。尚、柴犬と豆柴を交配させて生まれた犬は柴犬である(両種とも純粋な柴犬であるため)。

羽衣之柴

羽衣之柴(はごろものしば)は極めて珍しく希少な存在で、今日はほとんど見ることのできない幻の犬である。通常の柴犬ではスタンダード外(犬種基準外)とされる白い毛色で、且つ長毛を持った個体を指す。めったに生まれることが無く、古くから天女の使いとして大切にされた経歴を持つが、近代以降は全く確認されていない。近年アメリカで輸入個体の柴犬が羽衣之柴を産んだという話が出ているが、実際はそれではなくスピッツタイプの犬が交雑したものの可能性が高いと見られている。

縄文柴犬

縄文柴犬(じょうもんしばいぬ)は縄文時代に存在していた柴犬やその他の日本犬の先祖である縄文犬を復元する目的で改良された柴犬である。研究会により保護・繁殖が行われているが、犬種と見なすかどうかは専門家により意見が分かれる。

白柴

白柴(しろしば)は犬種ではなく、柴犬の白変種個体のことである。この白い毛色は豪雪地帯で雪にまぎれて狩猟を行っていたタイプの地柴の血の名残りである。しかし、柴犬のスタンダードでは白毛は犬種としては認められておらず、血統書は発行されない。近年の愛犬ブームで珍しさから人気が沸騰しているが、即席ブリーダーが故意に乱繁殖することで健康面が損なわれ、問題になっている。ちなみに、正しく柴犬を繁殖していても時々白柴は自然に生まれる。

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