第二次世界大戦によってドイツ国内は大荒れとなり、食料が不足した。そのためある数人のグループが戦後にヴァイマル市内にいた、どこからか逃げ出したと思われるワイマラナーとダックスフントと思われる捨て犬(サイズは不詳、スムースコート)数頭を拾って飼って交配させ、獲物の臭いを追い、かつポイントも出来る猟犬にするために犬種として確立した。一部の人には人気があったが、作出の際に用いられた雄のワイマラナーは戦後のどさくさにまぎれて盗んだものであるとしてワイマラナーのブリーダーにクレームを立てられた事により批判され、作出後数十年で絶滅してしまった。ちなみに、かつてワイマラナーは貴族専用の犬種で、輸出や譲渡を厳しく禁じていたため一般市民の手に渡ることを嫌い、ましてやそれを交雑させて別の品種を作られる事に抵抗感があったためにこのようなクレームが出されたといわれている。しかしながら、ブリーディング個体厳しく管理されていたといわれているが、けっきょく作出に使われた雄のワイマラナーはもとの飼い主が見つかる事は無く没してしまった。
その後数十年のあいだグレー・ゴースト・テッケルは忘れ去られるが、近年の愛玩用の雑交犬や二重純血犬種のブームによって目をつけられ、アメリカ合衆国で再構成される事になった。これは専ら愛玩犬として飼育されているが、多くのタイプがあり、二重純血のものだけでなくただワイマラナーとダックスフントを雑交させただけの雑種犬もいて煩雑な状態である。犬種名も統一されておらず、オリジナルのグレー・ゴースト・テッケルの名の他にも
ワイマル・ダックス(Weimar-Dachsh)、
ドキシマラー(Doxiemarar)、
ワイックス (Weix)などといった呼び名が付けられていて、この復活版はいまだにどの犬種名に統一されるか定かではない。現在アメリカなどでは愛玩用の二重純血犬種や雑交犬に対する批判が年々高まってきているため、
コッカリアなどのようにブームにのって作出されたものは徐々に絶滅していっている。そのため、グレー・ゴースト・テッケルの復活版も犬種基準が統一される前に消滅してしまう可能性も否定できない。