1820年代に作出された犬種である。そのころ衰退の一途にあった鹿狩りを再現するため考案され、それにかつて用いられていた
イングリッシュ・スタッグハウンドと、人気が高まっていた狐狩り用の犬種である
イングリッシュ・フォックスハウンドを掛け合わせ、改良を加えてなるべくスタッグハウンドの血が濃くなるようにして作り出された。作出の使われている犬種はこの2犬種だけだが、片方の血がかなり強く出るように改良された犬種であるため、
二重純血犬種の概念には当てはまらない。
本種は鹿狩りを専門として行うためだけに使用された。パックで鹿のにおいを追跡し、発見すると追いかけて攻撃を行い弱らせ、とどめは主人が猟銃によって刺した。
かつて鹿狩りを好んで行っていた猟師には非常に人気があり、オリジナルのスタッグハウンドが希少化し入手が困難になっていたことなどから重宝されていたが、鹿の生息地の減少と頭数の激減により鹿狩りそのものが禁止されてしまった。すると本種も狐狩りを行う猟犬として転職せざるを得なくなってしまい、需要が低下した。そして狐狩りを行わせるために他犬種との混血が進み、19世紀末から20世紀初頭にかけての間に絶滅してしまった。