歴史はやや古く、戦国時代に下級武士により鹿狩り用の猟犬として独自に作り出された犬種である。現在で言う岩手犬の血を引く
和系犬(日系犬)に、高安犬や相馬犬、津軽犬などの現在はほぼ絶滅状態の犬種を交配させて作られた。
高安犬の血を引いているために、稀に白地に黒い虎模様の個体もいる。狩猟能力が高く、代々の仙台藩主にも愛されて飼われていたという逸話も残されている(ただし資料は現存しない)。それから仙台の武士たちにもその高い狩猟能力が知れ渡り、絶滅するまでずっと、仙台犬は旧士族達の間で飼われ続けるようになった。このように庶民にはあまり馴染みのない犬のため、地元の市民でもこの犬種が存在していたことを知る人は少ない。
大正初期に
越路犬という仙台犬の長毛のものを基に作成した種が品種化されたが、この犬種も現在は絶滅している。