歴史
本種は1960年代にコッカープーという犬種の誕生・人気により火がついた、二重純血犬種犬種ブームの波に乗って作られた犬種の一つである。
コッカリアはそれと同年代にアメリカン・コッカー・スパニエルとキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルを交配させたものを元に作出されたもので、一時アメリカ国内で人気を博した。
しかし、利口で飼育のしやすいプードルを雄親に使って作出されたプードル・ハイブリッドという犬種群の人気に押されたり、純血種のブリーダーから批判されたり、需要を満たすための乱繁殖による犬質の低下により人気が低迷し、他のブームに乗って作出された数種類の愛玩用の二重純血種とともに絶滅した可能性が高い。
事実、現在では原産国であるアメリカでは二重純血犬種としてのコッカリアはほぼ絶滅したと報じられている。ただし、アメリカだけでなく日本やイギリスなどでもアメリカン・コッカー・スパニエルとキャバリアを交配させた雑種犬が生存しており、それを元に犬種として再作出される可能性がないとは言い切れない。
特徴
目が大きく、頭の形はキャバリアだが、体型や耳の形などはアメリカン・コッカー・スパニエルである。尾はキャバリアのように垂れ尾で飾り毛がついているため断尾はされない。コートは柔らかなロングコートで、毛色などに制限は無い。マズルは先が尖っておらず、短い。体つきはやや華奢で、身軽である。体の大きさは小型犬サイズで、性格は社交的で活発、甘え上手。単純雑種のものは雑種化矯正による恩恵を受けていることがほとんどであり、丈夫で寿命が長めである。かかりやすい病気は脂漏性湿疹、中耳炎などがある。運動量は比較的少なめである。