その名の通り、フランツ・リストが作曲したオリジナル作品、編曲作品、室内楽作品、協奏作品の四つのカテゴリーを審査するピアニストのための国際コンクールである。出場者にはフランツ・リストの作曲したすべての作品に備える必要があり、要綱は毎回徹底的に変えられるため予測できない。出場者が少なかったにもかかわらず、その精度の高さから3回で国際音楽コンクール世界連盟に加盟の許可が与えられ、原則として3年に一回行うことになっている。
2017年度は世界の数都市で開かれる予選を勝ち抜いたピアニストのみで争われるため、ユトレヒトで演奏できるピアニストは14名と少ない。これは人気が上がりすぎてしまい、多くの出場者を抱える困難を回避するためである。リストのソナタとほかの作品でセミファイナル、などかつての規約は自由に選べたが、2017年度の要綱はこれまでになく詳細に課題曲が提示されている。おそらく「超絶技巧練習曲集の第二版からの抜粋
*1やパガニーニによる超絶技巧練習曲集からの抜粋」を公式
*2に出題した世界で最初のコンクールと考えられている。難易度もとても細かく調整されているため、難曲だけ用意して剛腕で切り抜けることが不可能になっている。
日本人の出場者は初期から目立ち、このコンクールを目標にするピアニストも多く、すでに日本人の優勝者・入賞者も複数いる。