ガードドッグや狩猟犬の他にも、目的があって作出された二重純血犬種が存在する。これらはからだの不自由な人を介助するための盲導犬・介助犬として使役されるものである。なお、以下の二重純血犬種を作成するための親犬は
厳正な検査を合格したもののみが使用されており、決して即席で作られたものではない。
- ラブラドゥードル (en:Labradoodle) とゴールデン・ドゥードル (en:Goldendoodle)
両種は1980年代にオーストラリアで作られた二重純血犬種である。ラブラドゥードルはラブラドール・レトリーバーとプードル、ゴールデン・ドゥードルはゴールデン・レトリーバーとプードルを交配させたものを基に作出された。どちらも盲導犬として作出され、プードルのように犬の毛にアレルギーを持つ目の不自由な人でも使える、従順で落ち着いた犬種を目指して開発されたものである。カナダ、アメリカ、オーストラリア、イギリスなど海外の多数の国で実際に盲導犬、介助犬、セラピードッグ等の使役犬として使用されている。
なお、ラブラドゥードルにはスタンダート、ミニチュワ、トイの3つのサイズ階級があり、近年はプードルとラブラド−ル・レトリーバーだけでなくアイリッシュ・ウォーター・スパニエル 、カーリーコーテッド・レトリバー、 アメリカン・コッカー・スパニエル、 イングリッシュ・コッカー・スパニエルなどの犬種が血統に加えられ、ラブラドゥードルは二重純血犬種ではなくなった。
- ラブラワワ (英;Labrahuahua)
この犬種はイングランドで作られた聴導犬用の二重純血犬種である。チワワの小型で飼いやすい体と、ラブラドール・レトリーバーの落ち着いた良好な介助性を併せ持つ犬種にするために両種を交配したものを基に作出された。その際選ばれたのは犬種基準よりも小柄なラブラドールのメスと、オーバーサイズで丈夫なチワワのオスであり、その交配によって生まれた子犬は丈夫で、すぐさま犬種にするべくして交配を進めていった。
そうしてできたラブラワワは小さなラブラドールの体を持ちチワワの顔をしており、介助性もあり主人思いの優しい性格を持つ犬種となったが、親である両犬種のブリーダーからは批判されている。原産地でも賛否両論で、このまま使役を任されるか、犬種廃止となるかは今の時点では分からない。